自分へのご褒美
京都新聞社の裏辺りを友人とぶらぶらしているとき、印象的な暖簾が気になって友人を引き留め、立ち寄ったお店が「himie kyoto(ヒーミー京都)」でした。 一澤帆布特注製の、手の形をしたユニークな暖簾に描かれた指輪と、小さな窓に近寄って初めてジュエリーショップであることが分かるほどのシンプルな佇まい。...
View Article梅小路の桜と肴
今年の梅の開花はのんびりペース? 京都市内ではようやく咲き始めました。 梅小路公園南東の梅林『梅こみち』へ。 ちょうど「梅だより」に「見頃」と出ていたためです。 「梅」の名を冠する「梅小路」という名称は平安時代から。 平安京造営時に設けられた小路の通り名だったようです。 京都水族館から見て芝生の彼方に紅白の花が連なるのが見え、その数は14品種・約150本だとか。...
View Articleおひなさまの扇の秘密
「お雛さんいつまでも飾ってたら、嫁に行き遅れるえ」というのは、あくまでもしつけの話。 京都のひなまつりは、旧暦に沿って4月3日頃まで人形を飾っているところが多数あります。 おひなさまの女雛の手元を見ると、現在のような紙の扇子ではなく、檜の板を重ね合わせた「檜扇」であることに気が付きます。 これは扇子以前の古い扇の姿で、宮中で使われていたものだから。...
View Article「投げ入れ」でお花を自由に楽しむ
「生け花」「華道」という言葉はよく聞くけれど、「投げ入れ」「投げ込み」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。 「花は野のあるように」自然のままの姿を保つように生ける、比較的自由度のあるスタイルのことで、茶室の床の間に飾ってあるような「お茶花」を想像してみてください。...
View Article和のスパイシーなウェルカムドリンク
「香煎」という飲み物をご存じでしょうか。 香煎とは、お湯に浮かべて香りを楽しむ飲み物で、初めて飲んだのはお茶事の待合で始めて飲んだのはカフェでした。 会場に到着し、身支度を整え待合に腰掛けた頃合いを見計らって出されます。本番前の一息つくひと時。 他にも、料亭や旅館、ホテルのウェルカムドリンクのように、あるいは甘味に添えられることも。...
View Article漢字ミュージアム再訪
子供のリクエストで、「漢検漢字博物館・図書館(漢字ミュージアム)」を再訪。 漢字検定で前の級の試験を終えたその日のうちに次の級のテキストをせがみ、市販のドリルも嬉々として解いていた我が子ですが、それも最初のうち。最近では腰が重くなっていました。 本人の目当てはショップの漢字グッズでしたが、少しでも次の級へのモチベーションアップに繋がれば。...
View Article「生きた遺産」として守る道
帝国ホテル京都(本棟)外観イメージ。※右側の建物は歌舞練場玄関部分。提供:帝国ホテル 祇園甲部歌舞練場に隣接した国の登録有形文化財の弥栄会館が26年春、「帝国ホテル 京都」として開業します。...
View Article節分の日は何をする?
今年の節分は2月2日なので要注意です。 恵方巻に豆撒き、鬼踊り以外でも、京都の節分行事は多岐にわたります。 狂言や雅楽、舞楽を行い、弓矢で邪気を祓うところもたくさんありますが、六波羅密寺では六斎念仏の奉納をします。 千本えんま堂では「厄除けのこんにゃく炊き」、法輪寺では「だるま説法」、天龍寺山内では七福神を巡り、日向大神宮では天の岩戸を通り抜けます。...
View Article東本願寺の隠れた名所
初弘法をぶらっと歩き、境内のおでんの屋台で腹ごしらえした後、シェアサイクルに乗って東本願寺へ。 「京の冬の旅」キャンペーンで東本願寺の宮御殿と桜下亭(ともに重文)が特別公開されています。 京都駅から徒歩約7分という立地でありながら「オーバーツーリズム」という言葉を感じさせないほど静かで広大な境内です。 ギャラリーに入り、奥の宮御殿へ。...
View Article正月の趣向あれこれ
お茶の初稽古に行ってきました。 慌ただしく始まった日常の世界から、釜の湯気が立ち昇る非日常の世界へ。 朱に蒔絵のおめでたい盃で、みんなでお屠蘇をいただきました。 重ねてある盃は一番下から取り、重ねたままの残りの盃を次の人に回します。 「悪鬼を『屠』り、死者を『蘇』らせる」という意味の生薬をお酒やみりんに入れて厄払い。 掛け軸には、それぞれ鼓と扇子を手にした男が楽しげに舞っていました。...
View Article集い、分かち合う喜び
年始に集まった親族同士で行き交う「お年賀」。 遠方から来た人達には、京都ゆかりのものを贈りたいと、二條駿河屋の進物用の松露を。 粒あんをくるんだ白い糖蜜がジューシーな食感の乳白色の松露が行儀よく並び、その上に散らされた干菓子が季節の彩を添えています。 大福茶のお供に、実家で頂きました。 自宅に帰り、実家からのお年賀だった長久堂の「栗蒸羊羹 山の幸」の竹皮を解きます。...
View Article瞳を閉じた能面
年の瀬に、能『弱法師(よろぼし)盲目之舞』を初めて観ました。 目を閉じた珍しい面を目にして以来、気になっていたのです。 親に捨てられ、盲目となった乞食は、よろよろとよろめき歩くので人々から「弱法師」と呼ばれ、後に思わぬ形で父と再会します。 先にあらすじを読んだだけで泣きそうな心地になる物語です。 身体の一部に障害がある人は、「片端者」と呼ばれて差別されてきたといいます。...
View Article会話を邪魔しない手鞠鮨
日本茶好きの友人のお誘いで「手鞠鮨と日本茶宗田」へ。 真冬でも数組が開店を待ち、みるみるうちに満席となりました。 ピンポン玉程のシャリをベースに、「洋辛子+鯛+雪輪大根」や「茶殻+稲荷+枝豆」といった何通りもの組み合わせを一口ずつ楽しめる手毬鮨に茶碗蒸し、揚げたての天ぷら3種、干し柿とレアクリームチーズのミニサイズの最中も。...
View Article背伸びして「ほんもの」に触れる
色とりどりの紅葉が風に吹かれてひとつにまとまった風情を写しとった干菓子『吹き寄せ』。 様々な菓子屋で見かけますが、亀屋伊織さんのそれは憧れでした。 意匠の美しさだけでなく、生砂糖、打ち物、片栗、有平、州浜など様々な素材と製法で表現したところが和菓子の極みと言えます。 400年も干菓子一筋の老舗であり、店内にはショーケースもありません。予約して伺います。...
View Article散り紅葉の絨毯
今年の紅葉の色づきはゆっくりだったせいか、紅葉狩りの人出が分散されたと聞きます。 師走に入りましたが、まだ散り紅葉の絨毯の楽しみが残っていますよ。 SNS上のリアルタイムな投稿を検索しながら、安楽寺に行ってみることに。 石段がまるで赤い絨毯のように…とまでは積もっていませんでしたが、両脇は折り重なったふわふわの散り紅葉で華やかな朱色に染まっていました。...
View Article弘法市で一服
5月の大文字山野点を機に知り合った方と、「いつぞやの弘法市のときに、会いましょうね」と約束していました。 後に相手がお茶の先生と知り、「これはいい加減なことはできないぞ」と「亀屋伊織」の「吹き寄せ」を予約。 お湯の入った水筒と共にリュックに入れて背負い、その方と友人の3人で境内をぶらぶら。...
View Article古都・京都の別世界
上賀茂にある大邸宅。 人目につかないようにあえて剪定をせず木々を茂らせた日本庭園を各部屋から望み、大きなガラスの引き窓を開放すると、あちこちから水音が響きます。 茅葺の門やプール付きハウス、まるで教会のような立礼式の茶室など趣きの異なる各部屋に、シャガールや藤田嗣治、フェンディなど誰もが知る芸術家や服飾ブランドによる調度品が置かれ、和洋折衷に入り混じりながら調和しています。...
View Article秋の嵐山「弾丸」訪問
ようやく秋らしい寒さが、木々の端々を染め初めた平日に、嵐山の福田美術館へ母と行く事になり、交通手段について思案していました。 ハイシーズンのマイカー乗り入れは混雑で動けなくなるので御法度、「電車で行けるところまで行く」「パーク&ライド」が鉄則です。 ですが、健脚でない人と一緒となると迷いが生じます。...
View Article菓子と源氏で数寄あそび
「有斐斎 弘道館」と「旧三井家下鴨別邸」にて15日まで京菓子展が開かれています。今年のテーマはやはり「源氏物語」。 和菓子店でも茶会でも出逢えないような創作を凝らした菓子たちは、撮影もSNSへの掲載も可能です。 3つも賞を受けられた海外作家の作品は、自らの舌でその食感を試したい欲に掻き立てられました。 個人的に最も目に焼き付いたのが、第三十五帖「若菜下」から着想を得た「哀焔」。...
View Article茶を点てすぎて死ぬ
連休中に放映された大河ドラマ『光る君へ』で、平等院鳳凰堂が紹介されました。 平等院ゆかりの能の演目に『頼政』、狂言に『通圓』があります 。 画像は、平等院境内にある境内にある頼政の墓地。同じくゆかりの「扇の芝」は、観音堂の保存修理に伴い立ち入りできなくなっているので、ご注意ください。 後者の狂言は『頼政』のパロディだそうで、...
View Article